個人的に東日本大震災での原発事故が、現在のペレットストーブの販売をこれからの仕事としようと決めた、大きな理由の一つとなっていますが、近年の日本は大規模な自然災害が多数発生しています。
阪神、東日本、熊本、能登などの大地震はもちろんのこと、台風や大雨などによる被害も日本各地で起きています。
関東近県では熱海での土砂災害や、2019年の台風による首都圏や房総での被害があり、三浦半島に住む私も近隣で被害を受けた方がたくさんいらっしゃいました。
今の日本はどこにいても自然災害は他人事ではないと感じます。
自然災害に対する備えや対策というものは、個人やご家庭では食料や水の確保などが代表的ですが、実はペレットストーブユーザーでペレット燃料の備蓄がある場合、以下のような利用方法があります。
- 暖房用の燃料として利用(災害時の季節によりますが)
- 調理用の燃料として利用
- 簡易トイレの吸水材として利用
暖房用の燃料として利用(災害時の季節によりますが)
当たり前といえば当たり前ですが、冬の時期に災害にあわれた場合は暖房として利用できます。
実際に東日本大震災の際は、地震や津波などの直接的なもの以外で凍死された方の割合が全体の8%を超えていたそうです。
人間は暑さより寒さに弱い生き物です。
暖を取れないというのは生死にかかわる重要な問題になりますので、ペレット燃料は備蓄しやすく灯油などと比較すると非常に安全な燃料というメリットがあります。
一つ問題になるのはペレットストーブは電源が必要ということで、停電している際には使用できなくなりますので、近年非常に高性能で入手しやすくなったポータブルバッテリーなどは事前に購入されると良いかと思います。
(あわせて携帯できる太陽光パネルも)ペレットストーブは稼働時の電気消費量は非常に少ないので、ポータブルバッテリーで十分動きます。
もしくはアウトドア好きの方でしたら、趣味を兼ねてアウトドア用ストーブなどもお持ちだと良いかと思います。
調理用の燃料として利用
上記のアウトドア用ストーブがあれば、おおよその機種は天板で調理ができるはずです。
お湯を沸かせるだけでもカップラーメンやインスタントスープが調理できますし、ジップロックがあればお米を炊くこともできます。
実際に被災された方が何日も冷たい食事しか取れないのは、精神的に参るという話を聞いたことがありますが、温かい食事ができることは健全な生活にとって非常に重要な要素です。
ペレットストーブにも天板で調理できるものがありますが、ペレット燃料を使用できるアウトドア用のBBQコンロや調理器具はたくさん販売されていますので、普段の生活ではアウトドア用に利用しても良いですし、そういった調理器具を一つお持ちだと災害時にも活用できます。
簡易トイレの吸水材として利用
ペレット燃料はもともと比較的柔らかい樹種の木を粉砕したものを圧縮成形した燃料ですので、普段燃焼用に使用する場合は水分や湿気に弱いという特性がありますが、逆に言えば非常に高い吸水性があります。
おおよそ平均的な成人の1日のトイレの量を1kg程度で吸水することが可能です。
断水などでご自宅のトイレが使用できない場合などに、トイレの便座の下にゴミ袋を2重にかぶせて、200g程度のペレット燃料を入れれば、簡易トイレとして使用できます。
使用後はゴミ袋を取り出し、きつく縛っておけば可燃ゴミとして処分ができます。
災害時に避難所などの仮設トイレに長蛇の列ができるように、トイレの問題をある程度でもご家庭で対応が可能になることは、安心感につながることになると思います。